原子核のニュートン力学 of New Site 10練習

bind_free001.jpg

原子核のニュートン力学

2014-11-15

原子核の構造が、核子(陽子と中性子)が隙間無くギッシリと固まった凝集状態であり、その質量引力によって電子が公転する、つまり地球の周囲を月が公転するが如く、電子の運動も落下運動の一つと考えているのが、ニュートン力学を基盤にした古典力学の考え方です。その質量引力の値(原子核引力)を計算すると、人間の想像を越えるほど非常に大きく、その原子核引力を振り切って、フルファ線が原子核から飛び出して来る事自体が信じられない話であり、その様な力学的に不可能な壁を越す現象を「トンネル効果」と呼んでいます。

この一節の文章の中に、一体どれ程の非科学的な迷信が含まれているでしょうか?

先ず、物体が物体を引きつけるというニュートンの「質量引力の概念」そのものが、根本的に間違っている事は言うまでも有りませんが、更に原子核の凝集力(核力)という、訳の分からぬ力を計算している所が一番問題です。科学は陽子と中性子が異常に強い結合力で結び付いている事に注目し、中性子を基盤にしたその強い凝集力で原子核の陽子と中性子が互いにダンゴ状態で吸着し合っているのだろうと、勝手な憶測をして、それがいつの間にか核物理界の常識となってしまいました。当然、陽子と中性子の結合力を念頭に入れて計算している為に、原子の核力(引力)は異常に強いものになってしまいます。

陽子と中性子は反粒子結合であり、最も強い磁極結合の一つであって、両者は一つの物質単位(磁場単位)であり、宇宙で最も基礎的な単位です。しかし、両者の結合力がどんなに強くても、原子核の全体凝集力とはもともと無関係な話であり、一つの粒子が結合手を持たずに、相手の粒子を任意に引き付けるなどいう事はありません。それに、原子核から自然放出される核子は、大概の場合はH単位(ヘリウム核)かD単位(デュートロン核)と相場が決まっており、それは原子核というものが、科学が考えているよりも極めて整然としたものである事を物語っています。つまり、原子核はダンゴ状態では決して無く、陽子と中性子の存在比もほぼ「1:1」であって、学校の授業で習った様なものとは全く異なる事を暗示しているのです。

原子核構造を解析する上で、極めて重要なことは、偶数質量の原子核には核スピンが無く、それに対して奇数質量の原子核には核スピンが存在するという絶対的な事実です。核子のそれぞれが一定のスピン量を備えた回転体である事を考えれば、むしろ回転しているのが普通で無ければなりませんが、核スピンが相殺されるということは、核子が相殺に相応しい結合状態、つまり特定の相殺単位を基本にしている事を意味しているのです。

では、核スピンが相殺される核子の組み合わせを考えて見ると、宇宙の基礎単位であるデュートロン単位が、陽子と中性子が串刺しダンゴの様な結合の仕方をした固有のスピン量を誇る「有スピン物質」で在ることを念頭に入れれば、その最低限の相殺状態とは、α-デュートロンとβ-デュートロンが逆様状態で結合したヘリウム核単位の形状であり、承知の様に向きが異なる二つのデュートロンが結合したヘリウム核(アルファ粒子のこと)は、個々の単位スピンは存在するものの、全体スピンが相殺された、それ自身がスピンを呈さない「無スピン物質」に他なりません。

アルファ粒子(α線)と言えば、大きな放射能元素が極当たり前の様に放出している原子核の放出単位であり、巨大元素がその「α崩壊」によって下位の元素に遷移して行く事実を考えれば、原子核が少なくてもアルファ粒子単位(H単位)から構成されているだろう事は、想像に難しくないと思われます。実際の原子核は、科学が想像している様な形状ではなく、ヘリウム・チェーンが円盤状に取り巻いた極めて平面的なもので、まるで宇宙ステーションの円盤の如き形状を呈しており、両極部には物質が存在しない核磁場空間が広がっています。そして、奇数原子量の原子核の場合は、ヘリウム単位から漏れた端数(はすう)が、円盤の中心点に存在しており、その端数核子の固有スピンが原子核の全体スピンの本源と成ります。


ここで、魔法数元素と呼ばれる極めて安定した「四の陪乗数」の原子量を持つ元素の一つである酸素原子の原子核について考えて見たいと思います。原子量が16という事は、機械的に陽子が8個で中性子も8個だと考えても全く差し支えが有りません。その原子量を4で割り算すると4ですから、酸素原子核は四つのヘリウム核(H単位)が結合したものであり、その形状は四角形型の扁平円盤構造と言えます。当然、全てのスピン量が相殺されており、原子核の全体スピンも有りません。しかし、その酸素原子核の中の一つの中性子がその運動寿命を迎えて、酸素15という核異性体に遷移したと考えると、端数が誕生する事になり、原子核構造に大きな異変が発生する事に成ります。

四つのヘリウム単位の一つが、He4から核スピンを呈するHe3に遷移した訳ですから、当然、そのHe3単位は原子核の中心部に移動し、残りの三つのヘリウム単位が三角形円盤を形成して取り囲むと言う構図に成ります。三角形円盤と言えば、有名なのが炭素原子核ですが、酸素15はその三角形円盤の中に、He3が入った状態と言えます。He3は1/2スピンを呈する元素ですが、当然新生した酸素15の原子核スピンもそれと同じ1/2スピン量を呈示する事に成ります。

承知の様に、酸素15は自然界には存在しない「人工核種」と呼ばれていますが、その理由はそれが安定核種である窒素15の方に直ぐ遷移してしまう、存在寿命が極端に短い不安定核種だからです。ちなみに発生した酸素15は、122秒の半減期で陽電子壊変(β+崩壊)を起し、比較的安定元素である窒素15に遷移してしまいます。従って、自然界に存在する原子量が15を示す物質は、酸素15が変じた窒素15だけだと言えます。その窒素15も酸素15と全く同じ1/2スピン量を呈する三角形円盤の物質であり、原子核の骨格自体は全く一緒のものですが、中心部の回転体であるHe3の二個の陽子のうちの一つが、陽電子を放って中性子化(単体化)したものであり、より安定度を増した原子核と言えます。

この様に、「宇宙生命論」の原子核理論と、現行の科学の原子核理論が全く異なる為に、学校の授業を真剣に学んで来た人達には、「宇宙生命論」の主張が全く理解できません。現在の原子核理論がニュートン力学を継承する科学者達の手によって構築されてから既に100年の歳月が流れましたが、その間一体如何ほどの進歩が在ったのかと言えば、未だに核スピンの謎も、核磁場の謎も、原子核崩壊の謎も、何一つ解けておらず、むしろ地球科学は退化してしまったと言うのが実情です。

原子核と言うものは、実際は想像以上に柔らかいものであり、外部の環境次第でいとも簡単に構造を変化させるものです。それは固く凝集したものでは決して無く、むしろ外殻電子の軌道磁界の吸核重力によって形態が維持されているものだと言えましょう。その基本構造とは原則的にヘリウム・チェーンが円盤状に丸まったもので、DNAの二本鎖チェーンと全く同様なものです。それは元々一本のデュートロン・チェーンが折れ曲がって二本鎖構造を呈したものであり、一本の繊維で語り切ることが出来るものだと言えます。その宇宙ステーションの様な構造骨格は、外殻電子の電子雲に阻まれて実際に覗き見る事は出来ませんが、その本当の真実の姿は、様々な原子核反応から正確な類推が可能であり、先ずは、従来の間違った固定概念を捨て去ることが一番重要かと思われます。

地球重力というものが、単なる物体の質量引力なのか、それとも角運動が形成する「力の場」の吸核力なのかという本質的な問題が、最終的にはこの様な原子核の構造問題にまで関って来ると言えましょう。

著作:未来地球研究所(無断転載を禁じます)
*******************************************

ページトップへ